タクシー運転手になるために受ける地理試験とは何?
タクシードライバーになるためには、二種免許も必要ですが実はもう一つ受験して合格しなければならない試験があります。それが、地理試験です。これは一部の地域で導入されている試験でありこれに合格しなければ二種免許を持っていても乗務する事は出来ません。それ以外の地域では二種免許だけで営業する事ができますが、試験対象地域は二種免許取得とこの試験とで、やる事がたくさんあります。では、どのようにして合格を勝ち取ればよいのでしょうか。
どのような試験で何処の地域で導入されているのか
この試験は、東京都、神奈川県と大阪の一部の地域で導入されています。この試験内容は、営業地域の道路の名前、公園の名前、有名な観光名所、旧跡、鉄道駅、果ては交差点の名前を解答していく試験です。出題方法はペーパーテストで40問出題されて32問以上の正解で合格です。つまり、8割以上正解しなければ合格にならない意外と合格のハードルが高い試験です。そのため、一発で合格する事は難しく大抵の人は二回か三回目で合格を勝ち取る事が出来ます。出題内容も、交差点名やランドマークを答えるものや、乗車地点から降車地点までの最短ルートを答えるものや、街道名を西から東へ順番通りに答える問題など、結構マニアックなものです。これを一時間で全て解答しなければなりませんので、結構ハードな試験です。
この難しさからベテランドライバーでも解凍できない問題がある故、非常に難関な試験と言われています。ただ、一般的な試験と違い週二回実施されていますので、たとえ一回目が不合格になったとしても次の試験に直ぐにチャレンジが出来ますので、一度不合格になっても次に気持ちを切り替えれば合格を勝ち取る事が出来ます。
導入するようになった経緯はと言いますと
何故、このような試験を導入するようになったのかといいますと、昭和45年5月に施行されたタクシー業務適正化特別措置法第48条に基づいているからです。この試験をクリアしなければ乗務する事は出来ませんので、都内の会社は新入社員に対して二種免許取得は兎も角として、この試験に合格させるために独自に新人研修を行ったり独自に問題集を作成して試験対策を行ったりしています。この試験専門の社員を導入して新人社員に対してみっちり勉強させ、特に出来の悪い新人社員に対しては徹底的に勉強させて合格に近づけようとしています。地方出身者は不利なように見えますが、個人の勉強次第では合格できますので、要は個人の勉強の出来次第で合格か不合格か決まります。
試験が嫌ならば試験が無い地域へ
この試験を何度受験しても不合格になるのであれば、試験が無い地域で乗務するのがベストです。東京都内や神奈川県の一部の地域で導入されているだけですので、試験が導入されていない千葉県や埼玉県であれば二種免許さえあれば乗務する事が可能となり試験で頭を悩まされる事はありません。ただし、人口の多い東京都であれば稼げるというのは紛れもない事実です。そのため、この試験は高収入ドライバーへの登竜門とも言われています。会社独自に問題集も出していますが、問題集自体も販売されていますので、この二つで勉強するのも良いでしょう。
地理試験は東京都内、神奈川県と大阪府の一部で導入されている試験です。それ以外の地域は導入されていませんので、二種免許だけで営業できますが、試験のある地域では試験に合格しなければ営業できません。試験自体も正解率80%以上でないと合格できず合格率も50%程度と意外と合格するのが難しい試験です。その為、対象地域のタクシー会社では二種免許取得にプラスしてこの試験に合格させるために、あの手この手を打って新人社員を二つの試験に合格させようと日々努力しています。